人魚の夢

2015.06.21 Sunday

だいぶ前に描いたイラストだけれど,
ブログには上げていなかったので 今更ながら。


人魚の夢


「人魚の夢」  2015. 3. 9
(色鉛筆・透明水彩)








おとぎ話のお姫さまの中で, 私は人魚姫がいちばん好きでした。


この人のためなら,自分は泡になってもいい。
そこまで想えるような人に出逢えたら。

子どもの頃, 私はずうっとそう想っていました。



でも,大学に入ってすぐの春,
エーリッヒ・フロムの 『愛するということ』 を読んで,
考え方が少し変わりました。


フロムはこう言っていました。

「愛は技術である」。

絵や音楽を練習するのと同じように,
愛は,成熟によって到達する技術なのだと。


誰もが愛に飢えているのに,
私たちの大半は,愛について学ばなければならないとは考えていない。

それは,いくつかの誤った思いこみを持っているからだ。

第一に,
愛についての問題を,「愛すること」ではなく,
「自分がいかに愛される人間になるか」という問題で捉えていること。

第二に,
愛することは簡単であり,難しいのは,
愛し愛されるにふさわしい相手を見つけることだと考えていること。

そして,第三に,
恋に “落ちる” という最初の体験と,
愛の中に “とどまっている” という持続的な状態を混同していること。 ……


……これは,
『愛するということ』 のほんの前置きの部分に過ぎないのですが,
これだけでも, 私にとっては大きな驚きでした。

いつか素敵な,特別な王子さまに出逢えたら… と想ってきたけれど,
大事なのは出逢うことじゃなくって,
自分がいかに人を愛すかってことなんだ… と。


これ以上書きだすとまた長くて纏まらなくなってしまうので,
フロムの話はまた。


それでは*

Comment

  1. より:

    透明水彩、実は苦手?

    絵としては良いんだけど、月とかの塗り方がイマイチかな~。

    やっぱり油絵の方が得意かな?

    あと、キャラクターも、苦手?


    愛って難しいよね。
    どうしても、こうあって欲しいって欲が出る。
    余計なものが多すぎて、そのままのその人が見えなくなる。

    見栄とか肩書きとか、立場とか、ぜ~んぶ捨てられたら、楽なのにね。

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